Web会議の普及に伴い、オフィス内では周囲の話し声が気になったり、会議室が不足したりする課題が顕在化しています。こうした音の問題やセキュリティの懸念を解決する手段として、遮音性に優れたワークブース(個室ブース)の導入を検討する企業が増えています。
ワークブースは高い効果が期待できる反面、本体価格や設置費用を含めると数十万円から数百万円の投資が必要です。資金面での懸念を持つ経営者や担当者に向けて、国や自治体が提供する助成金・補助金制度を活用し、導入コストを抑える方法を解説します。
ワークブースは、一定の要件を満たすことで助成金や補助金の対象となります。単なるオフィス家具の購入ではなく、生産性向上やテレワーク環境の整備、あるいは働き方改革の推進といった経営課題を解決するための設備投資として申請を行うのがポイントです。
申請する制度によって、ワークブースの扱いが異なります。大規模な設置工事を伴う場合は設備費や改装費として扱われ、可動式の製品であれば機械装置や備品として計上されるケースが一般的。自社の導入目的と合致する制度を選定することが重要です。
厚生労働省が管轄する人材確保等支援助成金(テレワークコース)は、良質なテレワーク環境を整備し、人材の確保や定着を図る中小企業を支援する制度です。ワークブースは、サテライトオフィスやオフィス内でのWeb会議環境を整えるための機器として対象になる可能性があります。
この制度の特徴は、単に機器を購入するだけでなく、テレワークに関する就業規則の作成や変更を行い、実際に運用することが求められる点です。ハードウェアの導入と人事制度の改定をセットで進める必要があります。
支給要件を満たした場合の助成率は比較的高く設定されています。機器導入費用のほか、クラウドサービスの利用料や就業規則変更にかかる専門家への謝金なども経費として認められるため、包括的な環境整備に適していると言えます。
時間外労働の削減や年次有給休暇の取得促進に向けた環境づくりを支援すいるのが働き方改革推進支援助成金です。支給対象となる取り組みの一つに「労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新」が含まれており、ワークブースはこの枠組みで申請可能。
集中できる個室ブースを設置することで業務効率を高め、所定外労働時間を削減するという論理構成で計画を策定します。生産性向上による長時間労働の是正を目指す企業にとって、整合性の高い選択肢です。
2024年から2026年にかけて、働き方改革関連の支援は継続的に拡充される傾向にあります。毎年度の公募要領で詳細な要件や締め切りが変更されるため、最新情報の確認が不可欠です。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が作成した経営計画に基づき、販路開拓や業務効率化に取り組む経費の一部を補助する制度です。商工会議所や商工会の支援を受けながら申請を行います。
ワークブースの導入費用は、機械装置等費や委託・外注費(店舗改装など)として計上できます。高品質な通信環境を整えてオンライン商談の成約率を高める、あるいは業務効率化枠を活用して生産性を向上させるといった活用事例が存在します。
比較的利用しやすい制度ですが、申請すれば必ず受給できるわけではありません。提出した事業計画書が審査され、採択される必要があります。ワークブース導入がいかに事業の成長や効率化に寄与するかを具体的に記述する能力が問われます。
東京都内に事業所を持つ企業の場合、都独自の支援制度を活用できる可能性があります。公益財団法人東京しごと財団が運営する助成金は、国の制度と比較しても手厚い支援内容となるケースが多く見られる助成金制度です。
「テレワーク促進助成金」をはじめ、名称は年度により異なりますが、テレワーク環境構築のための機器導入を支援する枠組みという点では同じ。特に注目すべきは、オフィス内や店舗の空きスペースに設置する「小規模テレワークコーナー」の整備費用を対象とした区分です。
簡易型テレワーク用ブースやパーティションの設置にかかる費用について、上限額や助成率(例:2分の1など)が明確に定められています。都内企業であれば、優先的に検討すべき制度です。
事後申請は認められません。必ず導入契約や発注を行う前に「交付申請」を行い、交付決定通知を受け取ってから事業着手する必要があります。
また、成果報告の義務が生じます。導入後には賃上げの実施、残業時間の削減、生産性の向上など、申請時に掲げた目標が達成されたかどうかの報告が必要です。
申請に際しては情報の鮮度が重要。助成金や補助金は年度ごとに予算が組まれるため、要件や公募期間が頻繁に変更されます。常に当該年度の最新公募要領を確認してください。
ワークブースの導入は決して安価な投資ではありませんが、目的に合致した助成金や補助金を活用することで、実質的な負担を大幅に軽減できる可能性があります。自社の課題が残業削減にあるのか、販路拡大にあるのかなどを明確にし、適切な制度を選定することが重要です。
申請手続きには専門的な知識を要する場合があるため、社会保険労務士や認定経営革新等支援機関、または申請サポートを行っているワークブース販売代理店へ相談することをおすすめします。
選定条件
「ワークブース」「個室ブース」「テレワークボックス」「リモートワークボックス」のGoogle検索で見つかったフルクローズ型のワークブースを取り扱う41社の中から、下記条件で選出。(2023年1月11日時点)
ワークブースでの作業効率を高めたい会社向け…CAP-CELL:41社のうち唯⼀特許取得のエアコン機能搭載
大きな会議室の使用効率を高めたい会社向け…TELECUBEbyokamura:41社のうち4⼈ブースのラインナップ最多
手軽に移動できるブースを設置したい会社向け…Easy Booth:41社のうち軽量で個室ブースの公開価格が最安
作業環境重視
充実の設備を搭載したワークブース
引用元:株式会社オリバー公式HP
(https://place2-5.oliverinc.co.jp/office_furniture/products/swb-f750s4/)
株式会社オリバーの「CAP-CELL」「CAP-CELL Lite(カプセルライト)」は、いずれも遮音性のある完全個室空間で集中できる環境を提供し、さらにダウンライトなどリラックス効果を高める内装デザインを施しています。標準設備の換気扇に加え、オプションでエアコン付きソファを導入すれば、長時間の使用や暑い夏でも快適に作業に取り組むことができます。
| 収容人数 | 1人用/2人用/4人用 |
|---|---|
| サイズ | 1人用:W1,200・D1,200・H2,370 2人用:W2,400・D1,200・H2,370 4人用:W2,000・D1,600・H2,370 |
| 設備 | 住宅用下方放出型簡易消火装置、ダウンライト、AC電源+USB+スイッチ、換気扇、アジャスター+キャスター、コートフック |
サイズ重視
使用人数に合わせたワークブース
引用元:株式会社オカムラ
(https://www.okamura.co.jp/office/lp/workbooth/)
株式会社オカムラのワークブース(TELECUBE/SnowHut)は、周囲からの雑音・雑念を排除して、自分の仕事や作業に集中したい人におすすめです。「TELECUBE by okamura」「SnowHut」は、いずれも防音対策・防視対策が図られており、周りの話し声や騒音、視線を気にせず1人の業務に集中できます。
| 収容人数 | 1人用/2人用/4人用 |
|---|---|
| サイズ | 外寸:1000W×1200×2325H(1人用) |
| 設備 | 遮音性・防火性、グラスウール内蔵、換気ファン、人感センサー、抗ウイルスメラミン仕様 |
価格重視
とにかく安いワークブース
引用元: 株式会社CONOC公式HP
(https://workbooth.conoc-dx.co.jp/)
CONOCが提供するEasy Boothは、ワークブースを手軽に導入したい人におすすめです。ダンボールを使用したブース本体は総重量が約40kgですから、設置や移動がラクラクなのはもちろん、設置後のレイアウト変更も容易になります。
| 収容人数 | 1名 |
|---|---|
| サイズ | 外寸:幅1270mm×高さ1900mm×奥行900mm |
| 設備 | デスク・電源・照明・換気ファン |